強力な紫外線を当てることで新型コロナウイルスを死滅させるロボットを開発して有効性を確認したとして、東京 板橋区の企業や、連携する日本大学の研究員らが記者会見し、遠隔操作によって医療機関などで安全に活用できると発表しました。すでに病院で実際に使われ商業施設などで導入が決まったということです。
ロボットは東京 板橋区の企業が、区や日本大学医学部附属板橋病院と連携して開発しました。
ロボットには8本のランプが取り付けられていて、無人の空間で自律走行しながら強い紫外線を当てていくことで、壁や床などに付着する新型コロナウイルスを死滅させることができるということです。
8日は関係者が出席して記者会見が開かれ、この中で実証実験を行った日本大学医学部の上席客員研究員で、理化学研究所の間陽子研究員は「一定の時間照射することで、ウイルスを、検出できる限界以下まで死滅させることが可能だとわかった」と述べて、有効性が確認できたとしています。
一方、企業の担当者は「ロボットから照射される紫外線は人体に有害なため、夜間など、人がいない時間帯に遠隔で操作する必要がある」と説明したうえで、不特定多数の人が出入りする医療現場や商業施設などで安全に活用できると強調しました。
今後、建物内の構造を記憶させることで自動で作業ができるようにするということです。
今回のロボットは、日本大学医学部附属板橋病院ですでに実際に使われているほか、商業施設などでの導入が決まっているということです。
-- NHK NEWS WEB