イギリスの製薬大手、アストラゼネカは、一時的に中断している新型コロナウイルスのワクチンの臨床試験について、再開できるかどうかは独立した委員会が判断するとしたうえで、試験を再開すれば、ワクチンに効果があるかどうかは年末までには明らかになるという見方を示しました。
イギリスの製薬大手、アストラゼネカは、オックスフォード大学とともに新型コロナウイルスのワクチンの開発を進めていますが、安全性に関するデータを検証するためだとして8日、臨床試験を一時的に中断したことを明らかにしています。
アストラゼネカのソリオCEOは10日、オンラインのイベントに出席し、臨床試験について、再開できるかどうかは独立した委員会が判断するため、現時点ではわからないと説明する一方、ワクチン開発の過程で、臨床試験が一時的に中断することはよくあることだと強調しました。
そのうえで、試験が再開した場合には「ワクチンに効果があるかどうかについては、年末までには明らかになるだろう」という見通しを示しました。
また一部のメディアが、臨床試験でワクチンを接種した人に横断性脊髄炎の症状が出たと伝えていることについて、ソリオCEOは「横断性脊髄炎なのかどうかはわからない。さらに時間をかけて調べなければならない」と述べるにとどめました。
-- NHK NEWS WEB