経営再建中の液晶パネルメーカー、ジャパンディスプレイのことし6月までの3か月間の決算は、最終的な損益が160億円余りの赤字でした。新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、自動車向けの液晶パネルの販売がふるわなかったことが響きました。
日立製作所、東芝、ソニーの液晶パネル事業を統合してできたジャパンディスプレイは、新型コロナウイルスの影響で決算の集計作業が遅れたため、ことし4月から6月までの3か月間の決算を10日公表しました。
売り上げは前の年の同じ時期より2.7%少ない879億円、最終的な損益は162億円の赤字でした。
新型コロナウイルスの感染拡大で、世界的に自動車の需要が大きく落ち込み、自動車向けの液晶パネルの販売が低迷したことが主な要因です。
昨年度までで6年連続の最終赤字に陥っているジャパンディスプレイは、シンガポールの資産運用会社から資金面の支援を得て再建を進めていますが、新型コロナウイルスの影響を受ける中、立て直しを軌道に乗せられるかが課題です。
オンラインで記者会見した菊岡稔社長は「新型コロナウイルスの影響を極力抑えながら業績を立て直すために、徹底したコスト削減を続けていく」と述べました。
-- NHK NEWS WEB