投資家から集めたお金を株式に投資して運用する個人向けの投資信託の残高が、先月末の時点で合わせて113兆円余りとなり、過去最高を更新しました。
資産運用会社などで作る「投資信託協会」の発表によりますと、国内の個人投資家向けに販売された株式で運用する投資信託の残高は、先月末の時点で前の月より5%増えて113兆1194億円でした。
これまで過去最高だった去年12月末時点の109兆9076億円を上回り、8か月ぶりに過去最高を更新しました。
世界の主要な株式市場では、新型コロナウイルスの影響で一時、株価が急落しましたが、その後は各国の中央銀行の大規模な金融緩和策などを背景に株価の回復傾向が続いていて、投資信託の残高の増加につながりました。
記者会見した投資信託協会の市倉直幸統計情報部長は「老後に『2000万円が必要になる』などとした、金融庁の審議会の報告書が注目を集めたこともあって、老後に備えた資産形成の選択肢の1つとして、投資信託への関心が高まっているようだ」と話しています。
-- NHK NEWS WEB