旧財閥の枠を越えた大手銀行の合併を主導して「三井住友銀行」の初代頭取を務め、郵政民営化で発足した「日本郵政」では、初代社長を務めた西川善文氏が亡くなりました。82歳でした。
西川氏は、昭和36年に当時の住友銀行に入り、企業の経営再建などで手腕を発揮し、不明朗な資金取り引きが事件化した商社「イトマン」の処理も手がけました。
そして平成9年に住友銀行の頭取に就任。三井銀行などを母体とする「さくら銀行」との旧財閥の枠を越えた合併を推し進め、平成13年に誕生した「三井住友銀行」の初代の頭取に就任しました。
その後、大手スーパー、「ダイエー」の経営再建問題で産業再生機構の活用への道筋をつけたり、「三菱東京フィナンシャル・グループ」と「UFJホールディングス」の統合交渉に割って入る形で、UFJに経営統合を申し入れたりするなど、その豪腕ぶりから、「最後のバンカー」とも呼ばれました。
平成19年の郵政民営化では、グループを束ねる持ち株会社、「日本郵政」の初代社長を務めました。銀行によりますと、西川氏は、11日、亡くなりました。
82歳でした。
-- NHK NEWS WEB