韓国の航空大手、アシアナ航空は、グループの資金繰りが悪化し、去年から不動産大手の企業などと売却に向けた交渉を続けていましたが、11日、交渉が決裂したことを明らかにしました。新型コロナウイルスの影響で、経営環境が大きく変わったことが背景にあると指摘されていて、韓国政府は日本円で2000億円以上の支援を行うことを決めました。
アシアナ航空は、財閥のクムホ(錦湖)アシアナグループの傘下に入っていましたが、グループの資金繰りが悪化したことから去年4月に売却されることが決まり、不動産大手、HDCヒョンデ(現代)産業開発などでつくる企業連合との交渉を進めていました。
しかし、アシアナ航空などは11日、この交渉が決裂したことを明らかにしました。
韓国メディアは、双方が去年12月に2兆5000億ウォン、日本円でおよそ2300億円での売却で基本合意したものの、新型コロナウイルスの影響で、経営を取り巻く環境が大きく変わる中、企業連合側が条件の見直しを求め、折り合いがつかなくなったと伝えています。
これを受けて韓国政府はアシアナ航空に対しておよそ2100億円の支援を行うことを決めましたが、地元のメディアはアシアナ航空が今後、新たな売却先を探すことを余儀なくされると伝えていて、厳しい状況が続きそうです。
-- NHK NEWS WEB