大手デパートを運営する「三越伊勢丹ホールディングス」は、売り上げの低迷などの責任を取って、大西洋社長が社長を辞任することになり、新たな態勢で経営の立て直しを進めることになりました。
関係者によりますと、「三越伊勢丹ホールディングス」は、7日開かれた取締役会で、売り上げの低迷などの責任を取って、大西洋社長が今月末で辞任することを決めました。
大西社長はことしの株主総会までは取締役を続けるということです。
後任の社長には杉江俊彦取締役専務執行役員が就くことを決めました。
大西社長は、経営統合前の大手デパートの伊勢丹出身で、5年前の平成24年から三越伊勢丹ホールディングスの社長を務め、小型店を積極的に出店するとともに、旅行会社との提携など経営の多角化も進めてきました。
しかし、三越伊勢丹ホールディングスは、地方の店舗の業績不振に加えて、外国人旅行者によるいわゆる「爆買い」の失速もあって、ことし3月までの1年間の決算で最終的な利益が前の年度より51%減少する見通しです。
このため、今月には千葉市や東京・多摩市の店舗を閉鎖するほか、松山市や広島市、千葉県松戸市、東京・府中市の4つの店舗について、売り場面積の縮小などの構造改革を進める予定で、不振の続くデパート事業の立て直しを進めています。
今回の経営トップの交代は、こうした再建策を加速させる狙いがあるものと見られています。
-- NHK NEWS WEB