製薬大手「アストラゼネカ」が、中断していた新型コロナウイルスのワクチンの臨床試験をイギリスに続いて日本でも近く再開する方針を固めたことが関係者への取材で分かりました。
イギリスの製薬大手アストラゼネカは、オックスフォード大学と共同で新型コロナウイルスのワクチンの開発を進めていて、イギリスやブラジルなどでは臨床試験の最終段階を迎えています。
ところが、イギリス国内でワクチンを接種した1人に原因不明の重い症状が確認されたことなどから、アストラゼネカは先週、世界各地で行っていた臨床試験を一時的に中断しました。
このうちイギリスでの臨床試験について、アストラゼネカは、12日に出した声明で、独立した委員会が安全だと判断したなどとして再開したことを明らかにしましたが、関係者によりますと、日本での臨床試験も再開する方針を固めたということです。
日本での臨床試験は、18歳以上のおよそ250人を対象に複数の施設で行われる計画で、施設などと協議したうえで、早ければ今週から段階的に再開される見通しです。
日本政府は先月、アストラゼネカと少なくとも6000万人分の供給を受けることで基本合意し、このうち1500万人分については来年3月までの供給を目指しています。
-- NHK NEWS WEB