「ナノ・ユニバース」などのブランドで知られるアパレル大手のTSIホールディングスは、売り上げが低迷している一部のブランド事業から撤退するとともに、およそ300人の人員を削減することを決めました。
発表によりますと、TSIは国内での販売を請け負っている若者向けのブランドの「ファクト」と「ハーシェル サプライ」の2つの事業から撤退するとともにほかのブランドの店舗も含め、来年2月までに国内を中心に122店舗を閉店します。
また、来月以降、正社員を含む40歳以上の従業員を対象に300人程度の希望退職を募集し、人員削減を行うとしています。
TSIは「ナノ・ユニバース」や「ジルスチュアート」など数多くのファッションブランドを展開していますが、新型コロナウイルスの感染拡大で店舗の休業が長引いたことなどから、ことし5月までの3か月間の売り上げが去年の同じ時期を49%下回り、最終的な損益が100億円を超える赤字となりました。
アパレル業界では、「ワールド」が先月、200人規模の人員削減を発表するなど、新型コロナウイルスの感染拡大をきっかけに業績が大きく悪化し、多くの企業が事業の立て直しを迫られています。
-- NHK NEWS WEB