東京証券取引所を傘下に持つ日本取引所グループは、世界最大の石油会社であるサウジアラビアのサウジアラムコの株式上場を誘致する一環として、来週、予定されているサルマン国王の来日に合わせて、現地の証券取引所との関係を強化する覚書を交わす方針を固めました。
サウジアラビアの国営石油会社、サウジアラムコは、来年、株式を上場する計画で、時価総額の見通しが日本円で220兆円を超える世界最大規模の上場として注目されています。
株式は、サウジアラビアの首都リヤドにある証券取引所のほか、外国の取引所にも上場する計画で、日本取引所グループは、東証への誘致活動を展開しています。
関係者によりますと、日本取引所グループは、来週、予定されているサウジアラビアのサルマン国王の来日に合わせて、リヤドの証券取引所との関係を強化する覚書を交わす方針を固めました。
覚書では、日本取引所グループが、リヤドの証券取引所に対し、1つの企業が複数の取引所に株式を上場する際の手続きや技術的なノウハウを助言することにしています。
サウジアラムコの海外での上場先は、欧米の証券取引所が有力視されている一方で、アジアでは、東証のほかに香港やシンガポールも名乗りを上げていて、アジアの国際金融センターの地位を争う構図となっています。
-- NHK NEWS WEB