カーナビゲーションシステムにドライバーが見ている景色とほぼ同じ映像を映し出して道案内をより安全にしようと、AR=拡張現実の技術を取り入れる動きが相次いでいます。
このうちドイツのメルセデス・ベンツは今月から売り出した新型車にAR=拡張現実の技術を使ったカーナビゲーションシステムを搭載しています。
車のフロント部分に取り付けたカメラでドライバーが実際に見ている景色とほぼ同じ映像をディスプレーに映し出し、道案内の機能では矢印を進路に重ねるように表示します。
交差点に近づくとARを使った画面に切り替わり、複雑な交差点でも進行方向を直感的に把握できるとしています。
商品企画担当の渡辺彬さんは「慣れない道で焦って事故につながる可能性を軽減できる。ほかの車種にも広げていきたい」と話していました。
一方、カー用品メーカーのセイワは、AR機能が付いた後付け型のカーナビを今月から販売しています。
高速道路のインターチェンジに対応しているほか、車線をはみ出したときに警告音を出す機能もあり、運送会社など法人向けにも販売していく考えです。
さまざまな分野で使われているARの技術ですが、自動車業界では安全性の向上を目指した活用が広がっています。
-- NHK NEWS WEB