来月からビール系飲料の税率が改正され、割安な第3のビールの税率が引き上げられます。増税前の駆け込み需要に備えて、岡山市内のビール工場では今月、工場をフル稼働して第3のビールを増産しています。
ビール系飲料の酒税の税率は「ビール」と「発泡酒」、それに「第3のビール」で異なりますが、来月1日からは、最も高いビールの税額が350ミリリットル当たり7円引き下げられる一方、第3のビールは9.8円引き上げられます。
これを前に小売店では増税となる第3のビールを駆け込みで購入しようという動きが出ていて、メーカー各社は今月、大幅な増産を計画しています。
このうちキリンは、第3のビールの生産量を去年の同じ月と比べて20%程度増やす計画で、岡山市東区の工場でもフル稼働での生産が続いています。
このほか、アサヒとサッポロが30%程度、サントリーも10%程度、増産を計画しています。
ビールよりも割安な第3のビールは、新型コロナウイルスの影響によるいわゆる“巣ごもり需要”の効果もあってこのところ販売が伸びています。
第3のビールの価格は、増税後も当面はビールなどに比べて安い状況が続くことから、各社は今回の駆け込み需要をきっかけにさらに販売を拡大したいというねらいもあります。
-- NHK NEWS WEB