海外との貿易などでどれだけ稼いだかを示す、ことし1月の日本の「経常収支」は、原油価格が上がって輸入額が増えたことなどから、655億円の黒字となり、黒字幅は8か月ぶりに前の年の同じ月に比べて縮小しました。
財務省が発表した、ことし1月の「経常収支」は、655億円の黒字となり、前の年の同じ月と比べて黒字幅は5200億円余り縮小しました。
経常収支の黒字は31か月連続ですが、黒字幅が縮小したのは去年5月以来、8か月ぶりです。
内訳を見ますと、輸出から輸入を差し引いた「貿易収支」は、原油価格がOPEC=石油輸出国機構の減産合意などを受けて上昇したことから、輸入額が増えて8534億円の赤字でした。
また、外国人旅行者が日本で消費した金額から日本に住んでいる人が海外で消費した金額を差し引いた「旅行収支」は、中国の旧正月=春節と重なり外国人旅行者が増えたため1513億円の黒字となりました。
そして、海外との利子や配当のやり取りを示す「第一次所得収支」は、日本に進出する海外の企業が多額の資金を本国に送金する動きがあったため1兆2655億円の黒字となり、黒字幅は縮小しました。
財務省は、「例年1月は正月休みが入るために輸出が減る傾向にあり、黒字額が縮小しやすいが、輸入額に影響を与える原油価格が上昇傾向にあるので動向を注視したい」と話しています。
-- NHK NEWS WEB