タイ政府と中国の通信機器大手「ファーウェイ」は、次世代の通信規格「5G」を活用した新たなサービスの実用化に向け、製品の実験などを行う施設を首都バンコクに共同で設立し、関係を強化していく方針を明らかにしました。
21日、バンコクで行われた開所式には、タイのプラユット首相の代理としてプティポン・デジタル経済社会相が出席し、「この施設は世界的に5G技術をリードするファーウェイの協力で完成した」と述べて、ファーウェイに感謝の意を示しました。
施設には、5Gの製品の実験を行う設備のほか、医療ロボットや顔認証の技術を活用した監視システムなど、5Gのサービスを見学できるコーナーも設けられています。
ファーウェイは一連の協力に日本円で16億円近くを拠出し、タイに技術者を派遣し、人材育成も進めるということです。
5Gをめぐっては、アメリカが安全保障上の懸念を理由にファーウェイの通信機器を使用しないよう各国に呼びかけていますが、東南アジアではファーウェイとの連携を強めている国や企業が多く、ファーウェイが存在感を増しています。
プティポン・デジタル経済社会相は、ファーウェイとの協力について「タイは、どの国にも門戸を開いている。
われわれはタイの国益に貢献しようとしているだけだ」と述べ、連携を強化していく考えを強調しました。
-- NHK NEWS WEB