乗客5人が死亡し64人がけがをした東京の地下鉄日比谷線の脱線衝突事故から8日で17年となり、地下鉄の関係者などが慰霊碑の前で犠牲者を追悼しました。
平成12年3月8日、当時の営団地下鉄日比谷線の中目黒駅付近で、脱線した列車が対向列車と衝突し、乗客5人が死亡、64人がけがをしました。
事故から17年の8日、被害者や東京メトロの社員が東京・目黒区の事故現場近くに建てられた慰霊碑に花を手向けて犠牲者を追悼しました。
東京メトロの奥義光社長も、事故が起きた午前9時1分に慰霊碑の前で黙とうし、安全運行を誓っていました。
東京メトロでは事故後に入社した社員がおよそ6割を占めていて、奥社長は、「二度と事故を起こしてはいけないというかたい気持ちを社員がしっかりと受け止めるような安全研修に努めていきたい」と述べました。
当時、衝突された列車に乗っていて足の骨を折る大けがをした会社員の依戸裕之さん(46)は、「時が流れ、当事者以外の人たちの事故に対する記憶は薄れているかもしれないが、鉄道会社は事故を忘れず安全対策を怠らないでほしい」と話していました。
東京メトロは去年、都内に事故で損傷した枕木などを展示する研修施設を新たに開設し、社員が事故の教訓を学ぶ安全研修を継続しています。
-- NHK NEWS WEB