「脱炭素」に向けた次世代のエネルギー源として、水素に注目が集まる中、経済産業省は、福島県にある世界最大級の施設で製造された水素を活用して、燃料電池車を導入したり、工場の熱や電気の燃料として使ったりする企業などを資金面で支援することになり、来年度予算案の概算要求に必要な経費70億円余りを盛り込む方針です。
脱炭素の機運が世界的に高まる中、水素は二酸化炭素を排出しない次世代のエネルギーとして注目されています。
その一方で、水素を活用できるインフラが少ないうえ、導入のコストが高く、普及が進まないことが課題となっています。
このため経済産業省は、福島県で水素の製造から利用までを一貫して行う実証事業を行うことになりました。
ことし3月に浪江町に完成した世界最大級の施設で製造された水素を活用して、企業などが燃料電池車を導入したり、工場や公共施設などで水素を燃料として熱や電気に使ったりする際に補助金を出すなどして、水素の普及を後押しします。
経済産業省は、水素の活用技術を持つ企業が多く集まる関西圏や中京圏でもこうした事業を検討し、来年度予算案の概算要求に必要な経費78億円余りを盛り込む方針です。
-- NHK NEWS WEB