中国企業が運営する世界的に人気の動画共有アプリ「TikTok」をめぐって、アメリカの裁判所は、トランプ政権が決めた国内でのダウンロードなどを禁止する措置を、一時的に差し止める命令を出しました。
トランプ政権は安全保障上の脅威になっていることを理由に、アメリカ国内でのTikTokのダウンロードや更新を今月27日深夜から禁止することを決め、これに対して運営する中国企業側が差し止めなどを求める訴えを起こしていました。
これについて首都ワシントンの連邦地方裁判所は、禁止措置の発効が迫った27日午後、中国企業側の訴えを一部認めて禁止措置を一時的に差し止める命令を出し、アメリカ国内での新規のダウンロードなどは当面、続けられることになりました。
一方、トランプ政権が、ことし11月にTikTokの利用そのものを禁止するとしていることについては、差し止めを認めませんでした。
命令を受けてTikTok側は「喜ばしい」とするコメントを出した一方、アメリカ商務省は「今後も配信禁止の措置の正当性を主張していく」としています。
トランプ政権は、中国のSNS、ウィーチャットについてもダウンロードなどを禁止する措置を発表しましたが、裁判所から差し止めを命じられていて、中国に対する強硬な措置が相次いで司法の判断に阻まれています。
-- NHK NEWS WEB