NTTは、携帯電話事業を手がけるNTTドコモのすべての株式を取得して、完全子会社にする方針を固めました。一般株主などからTOB=株式の公開買い付けによって取得する方向で、買収総額は4兆円規模にのぼるとみられます。
NTTにとって、NTTドコモはグループ内で最も高い収益を上げている中核の子会社で、現在およそ66%の株式を保有しています。
関係者によりますとNTTは、このNTTドコモの株式をすべて取得して完全子会社にする方針を固めました。
NTTドコモは東証1部に上場していて、NTTは残るおよそ34%の株式を一般株主などからTOB=株式の公開買い付けによって取得する方向です。
買収総額は4兆円規模にのぼるとみられます。
NTTとしては、携帯電話で国内トップの契約数を持つドコモの収益をこれまで以上に取り込むとともに法人向けの通信や国際事業などを手がけるグループ企業との連携を一層強化して、5Gやそれに続く次世代通信などで競争力を高めるねらいがあるとみられます。
携帯電話をめぐっては、菅総理大臣が料金引き下げの実現に強い意欲を示していて、NTTにとってはNTTドコモの完全子会社化で経営の効率化をどれだけ進められるかも課題となりそうです。
-- NHK NEWS WEB