アメリカのトランプ大統領は、学校の再開などを促すためとして新たに開発された新型コロナウイルスの検査キット、1億5000万回分を各州に配る方針を示し、大統領選挙の討論会を前に政権による対策をアピールしました。
トランプ大統領は28日、ホワイトハウスで会見を開き、アメリカ企業が新たに開発した新型コロナウイルスの検査キット1億5000万回分を連邦政府が買い上げて各州に配る方針を示しました。
15分で結果がわかるというこの検査キットは、再開を目指す学校や、高齢者施設などで使われるということで、トランプ大統領は「検査能力を大幅に画期的に拡大するものだ」と強調しました。
そのうえで、ワクチンも承認されしだい、直ちに配るとして、「われわれはウイルスを打ち負かし、パンデミックを終わらせる。来年は史上最高の年になる」などと主張しました。
新型コロナウイルスの感染対策をめぐり、トランプ大統領は当初、危険性を過小評価し感染の拡大を招いたなどとして野党・民主党などから、批判を浴びています。
29日に行われる、大統領選挙に向けた候補者どうしの初めての討論会でも、新型コロナウイルス対策をめぐって激しい論戦が交わされる見通しです。
トランプ大統領としては討論会を前に政権が対策を十分にとっているとアピールするねらいもあるとみられます。
-- NHK NEWS WEB