大手旅行会社の「エイチ・アイ・エス」は、新型コロナウイルスの影響で旅行する人が急激に減って業績が悪化する中、海外のファンドなどから最大で220億円余りを調達すると発表しました。財務基盤の強化を図ったうえ、将来、旅行が回復することを見込んで、ホテルの建設などに充てるとしています。
エイチ・アイ・エスは、新型コロナウイルスの影響で旅行する人が減り、今月末までの1年間の決算は318億円の最終赤字になる見通しを示しています。
こうした中、会社では海外のファンドなどから最大で220億円余りを調達すると発表しました。
具体的には、海外のファンドに新たな株式を引き受けてもらい、およそ80億円を調達します。
また、ファンドと会社の創業者の澤田秀雄会長兼社長に、新たな株式を購入する権利「新株予約権」を与えることで、140億円を出してもらうことにしています。
会社では将来、旅行が回復することを見込んで、集めた資金は来年秋以降、国内外で開業する予定のホテルの建設や、海外の顧客向けの旅行事業を強化する投資に充てるとしています。
-- NHK NEWS WEB