政府の観光需要の喚起策「Go Toトラベル」で、都内のホテル運営会社が、実施要項で禁止されている換金性が高い買い物券を付けた旅行商品を販売したとして、観光庁は事業者に対し、こうした販売を行わないよう指導を行いました。
Go Toトラベルは、旅行代金の割引や、観光施設や土産物店などで使えるクーポンの形で、1泊当たり最大2万円分の補助を受けられる観光需要の喚起策で、今月から東京を発着する旅行も対象に加わりました。
観光庁によりますと、東京都内のホテルの運営会社は、ホテルの宿泊に加えて大手免税店で使える買い物券3万円分を付けた旅行商品を総額4万円で販売していたということです。
この場合、割引が適用されれば、旅行者は実質2万円で旅行商品を購入することになり、さらに買い物券3万円分を金券ショップなどで換金すれば、購入額との差額分が旅行者のもうけになる可能性もあります。
Go Toトラベルの実施要項では、金券など換金性が高いクーポンを合わせて販売することを禁止していて、観光庁はホテルの運営会社に対して指導を行い、運営会社は販売を取りやめました。
一方で、観光庁は、観光施設の入場券などが付いた旅行商品の販売は観光振興につながるとして禁止しておらず、旅行事業者に対して、商品が適切か事前に相談してほしいと呼びかけています。
-- NHK NEWS WEB