アメリカのトランプ大統領は、6日、与野党で協議が続いている新型コロナウイルスに対応した追加の経済対策の策定について、来月の大統領選挙のあとまで先送りする考えを示しました。これを受けて、6日のニューヨーク株式市場は、景気の先行きへの不透明感が強まり、株価は、大幅に下落しました。
6日のニューヨーク株式市場ダウ平均株価の終値は、前の日に比べて、375ドル88セント安い、2万7772ドル76セントでした。
また、ナスダックの株価指数も大幅に下落しました。
この日は、買い注文が先行していましたが、新型ウイルスの感染拡大に対応した追加の経済対策について、トランプ大統領が先送りを決めたと伝わると、景気の先行きへの不透明感が強まり、一気に値下がりに転じました。
トランプ大統領は6日、ツイッターへの投稿で経済対策をめぐる与野党協議について、「私が勝利する大統領選挙が終わるまでこの交渉をやめるように指示した。選挙後に実施する。私が選んだ連邦最高裁判事の候補者の議会承認に専念することにした」と述べました。
市場関係者は、「景気を下支えするための『財政出動の重要性』が指摘されているにもかかわらず、トランプ大統領が与野党が鋭く対立する連邦最高裁判事の議会承認を最優先に位置づけたことで、失望感が広がった」と話しています。
-- NHK NEWS WEB