全国の鉄道の駅のうち、転落事故を防ぐホームドアが無い駅について国土交通省は視覚障害者の事故を防ぐ安全対策を検討することになりました。
駅のホームドアは1日当たり10万人以上の利用者がいる駅を中心に設置が進められていますが、工事に時間とコストがかかり、設置が完了したのはことし3月末時点で全国の駅で1割程度にとどまっています。
ことし7月には、視覚障害の男性がホームドアの無い駅で転落し電車にはねられて死亡するなど事故が後を絶たないことから、国土交通省は、ホームドアの無い駅の安全対策について9日から鉄道会社などと検討を始めます。
検討会では、ホームに設置されているカメラで線路に転落しそうになっている人を自動で検知して駅員に知らせる新たな取り組みで、ことし4月、小田急線の経堂駅で実際に男性の転落を防いだ事例などが紹介されます。
国土交通省は、視覚障害者団体の代表や専門家から意見を聞くなどして、来年3月までに具体的な事故防止策をとりまとめるとしています。
-- NHK NEWS WEB