神戸市の港湾地域にある国有地が、みずからが管理する土地だと勘違いした神戸市によって、少なくとも14年にわたって民間企業に貸し出されていたことがわかり、会計検査院は財務省が適切な管理を怠ったのが原因だとして誤りを指摘しました。
神戸市中央区の港湾地域にあるおよそ2000平方メートルの土地は、本来、財務省が管理する国有地でしたが、市が管理する土地だと勘違いした神戸市が、少なくとも14年にわたって誤って民間企業に貸し出していたということです。
土地は中古車を一時的に保管する場所などとして、使われていたということです。
国有地について法律や規則では、適宜、国が見回りをして現状を確認することが求められていて、会計検査院は財務省が適切な管理を怠ったのが原因だとして誤りを指摘しました。
指摘を受けて財務省は、神戸市と土地の貸借契約を結ぶとともに、神戸市が過去にさかのぼって、およそ4000万円を使用料として、国に支払ったということです。
取材に対し神戸市は「詳しい経緯は不明だが、当時、埋め立て工事などが相次いだため、周囲にある市の管理地と混同してしまったのではないか」と話しています。
財務省の神戸財務事務所は「今後は神戸市と緊密に情報を共有し適正な管理に努めたい」としています。
-- NHK NEWS WEB