日本とアメリカは、大気中の二酸化炭素を回収し、燃料や化学品に活用する「カーボンリサイクル」と呼ばれる技術について専門家を相互に派遣するなどの覚書を取り交わし、研究開発を加速させる方針を固めました。脱炭素の機運が高まる中、産業化への道筋をつけ、この分野で世界をリードしていきたい考えです。
「カーボンリサイクル」をめぐっては、二酸化炭素を吸収する藻を原料にしたバイオ燃料などさまざまな分野で研究開発が進められていますが、生産コストが高いことなどが課題となっています。
こうした中、日本とアメリカはカーボンリサイクルについて覚書を取り交わし、研究開発を加速させる方針を固めました。
覚書ではカーボンリサイクルを「二酸化炭素の排出量を実質的にゼロにすることと経済成長の促進を両立させる最も有効な手段の1つ」だと位置づけています。
そのために、▽最先端の開発を進める両国の企業を橋渡しすることや▽専門家を相互に派遣することを盛り込んでいます。
また、▽お互いの製品のサンプルを提供し、製造方法のノウハウなどを共有することにしています。
脱炭素の機運が高まる中、日本とアメリカは、こうした取り組みを通じて産業化への道筋をつけ、この分野で世界をリードしていきたい考えです。
日米両国は、今夜、開かれる国際会議でこうした覚書を取り交わすことにしています。
-- NHK NEWS WEB