東京電力と中部電力の火力発電事業を統合した電力会社「JERA」は、2030年までに二酸化炭素の排出量が多く効率の悪い石炭火力発電をすべて停止、または廃止することを決めました。
JERAは、13日オンラインの会見を開き、発電事業での二酸化炭素の排出量を2050年に実質ゼロにするための新たな計画を明らかにしました。
それによりますと、ほかの電力会社と共同で運営するものも含め、国内に7基ある効率の悪い石炭火力発電を2030年までにすべて停止、または廃止します。
また、発電効率の高い石炭火力やLNG=液化天然ガスを使う火力発電では、二酸化炭素を排出しないアンモニアや水素を燃料に混ぜて発電する実証実験を進め、本格運用を目指すとしています。
政府は、効率の悪い石炭火力発電所を段階的に削減する方針ですが、国内の発電事業者で具体的な削減計画を決めたのはJERAが初めてだということです。
会見で、JERAの奥田久栄常務は「グローバルに活動する日本最大の発電事業者として、脱炭素に向けて最大限の努力をする社会的責任がある」と述べました。
-- NHK NEWS WEB