大阪に本社がある積水化学工業の元社員が、スマートフォンに関する研究内容を中国企業に漏らしたとして、13日、書類送検されました。日本企業からの国外への技術流出は近年問題になっています。
書類送検されたのは積水化学工業の元社員で45歳の男性です。
警察によりますと、おととしから去年にかけて、企業秘密にあたるスマートフォンの画面に関する研究内容について、中国の通信機器関連会社「潮州三環グループ」にメールで伝えたとして、不正競争防止法違反の疑いが持たれています。
元社員とこの中国企業の最初の接点はインターネットのビジネス向け交流サイトで、中国企業が積水化学工業ともともと取り引きがある会社を装って接触し、その後、元社員が中国を訪れるなどして関係を深めたということです。
情報漏えいが発覚したあと元社員は積水化学工業を懲戒免職になり、別の中国の大手通信機器メーカーの日本国内の事業所に再就職したということです。
元社員は調べに対して容疑を認め「自分の研究が評価されていなかった。情報を渡す代わりに中国の会社の情報を入手して新たな製品を開発し、上司や会社を見返したかった」などと供述しているということです。
-- NHK NEWS WEB