アメリカの大手航空会社デルタ航空の、先月までの3か月間の業績は、新型コロナウイルスの影響で、日本円で5600億円の最終赤字に陥りました。アメリカ政府による追加支援のめどは立っておらず、航空業界の苦境が続きそうです。
デルタ航空が、13日発表した先月までの3か月間の業績は、売り上げの柱となる旅客収入が、前の年の同じ時期に比べて83%減少したことなどから、最終的な損益は53億7900万ドル、日本円で5600億円余りの赤字でした。
赤字となるのは、3四半期連続です。
会社側は、航空需要が通常の水準に戻るには「2年以上かかる」との見方を示すなど、厳しい環境が続いています。
デルタのほか、アメリカンやユナイテッドなど、アメリカの航空各社は、新型ウイルスの感染拡大で経営が急速に悪化し、政府の支援を受けましたが、その支援が、いったん途切れたことから、今月に入って、追加の人員削減などを余儀なくされています。
トランプ政権と野党・民主党の間で協議が行われている追加の支援策については、与党・共和党が議会上院で今週始まった、連邦最高裁判所判事の承認手続きを優先して進めるとして、めどは立っておらず、航空業界の苦境が続きそうです。
-- NHK NEWS WEB