フランス政府は新型コロナウイルスの感染が再び広がっていることを受けて、今月17日からパリなどで夜間の外出を禁止します。これを前に影響を受けるレストランなどを対象にした日本円で1200億円余りの支援策を発表しました。
フランスでは、新型コロナウイルスの1日当たりの新たな感染者が15日に3万人を超えるなど、ことしの春を大きく上回る水準で増加していて重症化する人も増え医療機関への負担が増しています。
これを受けてフランス政府は今月17日から少なくとも4週間にわたって感染状況が深刻なパリとその周辺や、東部のリヨンなど9つの地域で、午後9時から午前6時までの間、外出を禁止するとしています。
この時間帯は薬局を除き店の営業は認められず、仕事や健康上の理由などでしか外出はできません。
フランスのルメール経済相は15日、記者会見を行い「企業の経済的な打撃を最小限に抑えるよう全力を尽くす」と述べて総額10億ユーロ、日本円で1200億円余りに上る支援策を発表しました。
夜間の外出禁止で影響を受ける企業などが対象で従業員が50人未満のレストランやホテルなどに対しては前の年の同じ月に比べて売り上げが50%以上落ち込んだ場合、最大1万ユーロ、日本円で120万円余りを支援するとしています。
夜間の外出禁止にはレストランなどの業界から強い反発が出ていてフランス政府は支援策を打ち出すことで理解を得たい考えです。
-- NHK NEWS WEB