タイで反政府デモを続ける若者たちは17日、首都バンコクの鉄道の駅前など数多くの場所に分散して抗議活動を行っています。政府は鉄道を停止する措置をとったため、現地に暮らす日本人の生活にも影響が及んでいます。
バンコクでは、今月14日から若者たちがプラユット首相の辞任や王制改革などを求める大規模なデモを連日行っていて、16日は中心部の大通りの交差点を占拠したところ、警官隊と衝突し、強制排除されました。
若者たちは17日、警察に的を絞りにくくさせるため1か所に集まることを避け、バンコク市内を走る高架鉄道の駅の前など数多くの場所に分散してSNSで連携を取りながら抗議活動を行っています。
中心部の駅前には、学生など100人近い人が集まり、座り込みを行ったり、声をあげたりしていました。
これに対して政府は、バンコクに出している非常事態宣言にもとづいて高架鉄道や地下鉄をほぼ全線で停止する措置をとりました。
このためバンコクに住む日本人にも影響が及び、シャッターが閉じられた駅前で戸惑う人の姿も見られました。
現地に駐在している50代の会社員は、「食事に出かけようと思っていたが出かけられない。電車に乗れなくなると困ってしまう」と話していました。
タイにある日本大使館は現地の日本人に対して最新の情報を入手するとともに、十分注意し、安全を確保するよう呼びかけています。
-- NHK NEWS WEB