4年前、大学生が制作した展示物のジャングルジムから火が出て、5歳の男の子が死亡した火災で、東京の検察審査会は、去年、不起訴となった大学の担当教員について、「不起訴は不当だ」とする議決をしました。これを受けて検察は、再び捜査することになります。
平成28年11月、東京・新宿区の明治神宮外苑のイベント会場で、展示されていた木製のジャングルジムから火が出て、5歳の男の子が死亡した火災で、東京地方検察庁は去年、展示物を製作した日本工業大学の学生2人を、重過失致死傷の罪で在宅のまま起訴する一方、業務上過失致死傷の疑いで書類送検された、大学の担当教員やイベント運営会社の社長など4人について不起訴にしました。
これについて、東京第五検察審査会は19日までに、大学の担当教員について「不起訴は不当だ」と議決しました。
検察は、高熱を発する投光器を展示物の中に放置したことで火災が起きたとして、学生2人を起訴していますが、審査会は議決で「担当教員は、投光器の危険性を学生に指導すべきで立場であったのに、注意義務を尽くしていたとは言えず、不起訴処分は納得できない」と指摘しています。
これを受けて東京地方検察庁は再び捜査を行い、担当教員を起訴するかどうか改めて判断することになります。
-- NHK NEWS WEB