日本で承認されていない顔のしわ取りなどに使う医療機器を、販売する目的で保管していたとして、警察は9日、大阪市の医療機器販売会社を捜索しています。会社がこの医療機器の部品を不正に改造し、患者がやけどをした事例も報告されていることから、警察は詳しい実態を調べることにしています。
捜索を受けているのは、大阪・住之江区の医療機器販売会社セイルインターナショナルで、9日午前10時すぎに、捜査員およそ40人が捜索に入りました。
警察によりますと、この会社は、電磁波を当てて顔のしわやたるみを取る際に使われる、日本では承認されていない医療機器サーマクールを、販売目的で保管していたとして、医薬品医療機器法違反の疑いが持たれています。
サーマクールはアメリカのメーカーが製造したもので、医師が個人で輸入することができるため、国内の美容クリニックなどで広く使われているということです。
電磁波を皮膚に当てる際、安全のため使用回数を制限する装置が付いていますが、この会社が部品を不正に改造し、患者がやけどをした事例が報告されているとして、厚生労働省が先月、注意を呼びかけていました。
警察は、会社の関係者から話を聞くとともに、押収した資料を分析して、詳しい実態を調べることにしています。
-- NHK NEWS WEB