国の大型研究プロジェクトの研究目標を若手研究者からの公募で決めようという異例の取り組みの一環として、30年後の社会の姿などについて若手研究者から意見を聞く意見交換会が開かれました。
科学技術の挑戦的な課題に取り組む国の大型研究プロジェクト、「ムーンショット型研究開発制度」はすでに決まっている7つの目標に加え、若手研究者からアイデアを募ってさらに目標を設ける異例の公募を行っています。
20日、プロジェクトを運営する科学技術振興機構が、30年後の社会の姿について意見を聞くため、若手の研究者やベンチャー企業の経営者など11人をオンラインで結んで意見交換会が開かれました。
この中で工学系の准教授から、「教育のデジタル化を進め、国や地域による格差がなく誰もが高度な教育を受けられる仕組みを科学で実現し、平等な社会を実現したい」といった意見がだされたほか、情報工学系の准教授からは「頭の中で考えたことを言葉にしなくても伝達できる技術が世の中を変えていくのではないか」などと意見が交わされていました。
プロジェクトの担当者は、目標に採用されると、数億円から数十億円規模の予算をつけて研究をスタートさせることなどを説明し、来月10日の締め切りまでに、若手研究者が秘めている野心的な構想を遠慮無く提案してほしいとしています。
-- NHK NEWS WEB