北海道沿岸ではあまり見られなかった「カツオ」の群れが、ここ数年、北海道南部の沿岸で次々と定置網にかかっています。専門家は海水温が高くなっているためではないかと分析しています。
北海道南部では、数年前から夏の時期を中心にカツオが定置網にかかるようになり、22日朝も鹿部町の港に戻った船が、ブリやサバに混じってカツオを水揚げしました。
22日、この船で水揚げされたカツオはおよそ30キロでしたが、多いときでは150キロほどになったこともあるということです。
一方、従来、この時期に多い秋サケやスルメイカは、ほとんど取れませんでした。
魚の生態に詳しい北海道大学の桜井泰憲名誉教授によりますと、カツオは水温が比較的高い海域で活動していて、地球温暖化の影響などで、北海道沿岸の海水温が高くなっていることが要因ではないかと分析しています。
この船を所有する水産会社の社長の坂本洋介さんは「カツオは、ことし急激に水揚げが増え、100キロから200キロほどが取れるようになってきた。海の環境の変化なのか、最近は魚の種類が変わってきていると感じている」と話しています。
-- NHK NEWS WEB