料理などのデリバリーサービス「ウーバーイーツ」の配達員の自転車に追突されけがをした大阪市の女性が、「個人事業主として働く配達員だけでなく、事実上、指揮監督している運営会社にも責任がある」と主張して配達員と運営会社の両者に損害賠償を求める訴えを起こしました。
大阪地方裁判所に訴えを起こしたのは60代の女性で、おととし6月、大阪市内の歩道でウーバーイーツの20代の男性の配達員の自転車に追突され、首などにけがをしたということです。
配達員は、配達先の検索などのためスマートフォンを見ながら運転していたとして罰金刑を受けました。
ウーバーイーツの配達員は「個人事業主」として働いていて、事故を起こした場合、運営会社の「ウーバージャパン」が加入している保険が損害賠償に使えるものの相手との交渉は個人で行う必要があるということです。
女性はこの交渉で折り合えなかったため「事実上、配達業務を指揮監督している運営会社にも責任がある」と主張して、配達員と運営会社の両者に合わせておよそ250万円の賠償を求めています。
一方、配達員と運営会社は22日に開かれた1回目の裁判で訴えを退けるよう求め、具体的な主張は今後、行うとしました。
訴えを起こした女性は「裁判をきっかけに、危険な運転をなくすようにしてほしい」と話しています。
-- NHK NEWS WEB