製薬大手のアストラゼネカは23日、開発中の新型コロナウイルスのワクチンについて、アメリカの規制当局がアメリカ国内での臨床試験の再開を認めたと発表しました。またアメリカの製薬大手、ジョンソン・エンド・ジョンソンも、中断していたワクチンの臨床試験を再開する方針を明らかにしています。
イギリスの製薬大手、アストラゼネカは、オックスフォード大学と共同で新型コロナウイルスのワクチンの開発を進めていますが、先月、臨床試験の参加者に原因不明の有害な症状が出たとして、臨床試験を一時的に中断して原因を検証していました。
イギリスでは、すでに先月のうちに試験が再開されていますが、アストラゼネカによりますと、アメリカFDA=食品医薬品局もデータを検証した結果、試験を続けても問題ないと判断し、23日、アメリカでの再開を認めたということです。
アストラゼネカのワクチンはことし8月、日本政府との間で少なくとも6000万人分の供給を受けることで基本合意し、このうち1500万人分については来年3月までの供給を目指すことになっていて、実用化の時期に注目が集まっています。
また、アメリカの製薬大手、ジョンソン・エンド・ジョンソンも、安全性を検証するためとして今月12日から臨床試験を一時中断していましたが、23日、独立した委員会の検証の結果、試験を再開しても問題ないと結論づけられたとして、今後FDAの意見を聞いたうえで再開する方針を発表しています。
-- NHK NEWS WEB