日立製作所が28日発表した先月までの半年間の決算は、新型コロナウイルスの影響で減収減益となったものの、景気の持ち直し傾向が鮮明な中国でのビジネスが好調なことなどから今年度1年間の本業の利益の見通しを上向きに修正しました。
日立製作所の先月までの半年間のグループ全体の決算は、売り上げは3兆7600億円で前の年の同じ時期と比べて10.9%減少し、本業のもうけを示す営業利益も1807億円で39.2%減少しました。
新型コロナウイルスの感染拡大による世界的な景気の低迷で、建設用機械の売り上げが落ち込んだことや子会社の日立金属の業績悪化が響いた形です。
一方、景気の持ち直し傾向が鮮明な中国でのエレベーター事業や、リモート技術などを活用したシステム開発のビジネスが当初の予想より好調なことから、今年度1年間の業績は本業の利益を示す営業利益が4000億円と予想していて、これまでの見通しを上方修正しました。
河村芳彦最高財務責任者は、オンラインでの会見で「ことし4月から6月までの3か月間と比べるとその後の3か月間は堅調に利益が出ている」と述べました。
-- NHK NEWS WEB