航空機大手のボーイングは、28日、新型コロナウイルスの感染拡大による経営環境の悪化を受け、追加の人員削減を行う方針を明らかにし、削減する従業員の数は、これまでに発表したものと合わせ3万人に上る見通しになりました。
発表によりますと、ボーイングは、新たに来年末までに1万4000人を減らすとしていて、ことし4月に発表した1万6000人と合わせると、2年足らずで3万人の大規模な人員削減を行うことになります。
ボーイングは、航空需要について、「最悪期は脱した」としていますが、当面、低迷が続くと見ており、今回の追加の人員削減について「事業規模を市場に合わせる必要があるため」などとしています。
ボーイングは、2度の墜落事故で主力旅客機の運航停止が続いていた中で、新型ウイルスの感染拡大が追い打ちとなって急速に経営が悪化し、この日発表した、先月までの3か月間の業績は、売り上げが29%減少し、4億ドル、日本円で410億円余りの最終赤字と、4四半期連続の赤字決算となっています。
アメリカでは、大手航空会社のアメリカン航空とユナイテッド航空でも合わせて3万2000人の人員削減が進められるなど、航空関連企業は厳しい経営が続いています。
-- NHK NEWS WEB