ヨーロッパ中部のオーストリアは、新型コロナウイルスの感染が再び拡大していることから、今月3日から飲食店の店内での営業禁止や夜間の外出禁止などの外出制限を行うと発表しました。
オーストリアは、新型コロナウイルスの1日の感染確認が10月31日には5300人を超えるなど、再び急増しています。
これについてクルツ首相は31日夜に記者会見を開き、感染拡大を食い止めるため、11月3日から30日まで、オーストリア全土を対象に外出制限を行うことを発表しました。
具体的には飲食店の店内での営業の禁止や観光目的でのホテルの営業禁止、それにイベントの開催なども禁止されるということです。
夜8時から朝6時までは職務上の理由や健康目的のウォーキングなどを除き、夜間の外出も原則禁止されます。
これに伴って政府は、外出制限によって影響を受ける企業などに補償を行うため、去年11月分の売り上げの80%を支給する方針だとしています。
オーストリアが全土で大規模な外出制限を行うのはことし3月以来2回目となります。
オーストリア政府は、今のペースで感染拡大が続くと今月中旬には集中治療室のベッド数が限界に達するおそれがあり、医療機関への負担が大きくなっていると危機感を示していて、クルツ首相は会見で国民に対し規制強化への協力を訴えました。
-- NHK NEWS WEB