ことし7月から9月までのGDP=国内総生産の速報値が今月16日に発表されます。前の3か月が歴史的な落ち込みになったことの反動もあって、年率換算で20%前後の大幅な改善になるものの、先行きの不透明感は強まっているという予測が多くなっています。
今月16日に発表されることし7月から9月までのGDPについて、民間の調査会社など10社がまとめた予測では、物価の変動を除いた実質の伸び率が、前の3か月と比べてプラス3.6%から5.8%となっています。
これが1年間続いた場合の年率に換算すると、プラス15.1%から25.4%となり、比較が可能な1980年以降で最も高い伸び率だった12%を上回ると見込んでいます。
内訳をみますと、「個人消費」が、Go Toトラベルの効果で旅行関係の消費が伸びて大きく改善するほか、「輸出」もアメリカ向けの自動車などが増えて、GDP全体を押し上げると見ています。
ただ、前の3か月がマイナス28.1%と歴史的な落ち込みになったことの反動という側面が強く、感染拡大前の水準までは戻らない見通しです。
また、先行きについては、欧米で感染が拡大している影響で輸出の伸びが鈍化するおそれもあり、不透明感が強まっているとしています。
-- NHK NEWS WEB