経営破たんしたアパレル大手の「レナウン」が、裁判所から民事再生手続きの廃止決定を受けたことが明らかになり、今後1か月後をめどに破産開始の決定を受ける見通しとなりました。紳士服の「ダーバン」などの主力ブランドは、すでに大阪のアパレル会社に譲渡していて、日本のアパレル産業をけん引してきた老舗企業は、清算される見通しとなりました。
レナウンは、新型コロナウイルスの影響などで販売が大幅に落ち込み、ことし5月に自力での再建を断念し、民事再生法の適用を受けて裁判所が選んだ管財人のもとで再生手続きを進めていました。
しかし、スポンサー探しは難航し、ことし8月には、紳士服の「ダーバン」や「アクアスキュータム」など5つの主力ブランドを大阪のアパレル会社「小泉」のグループ企業に譲渡することを決め、会社を清算する方針を示していました。
関係者によりますと、レナウンは先月30日付けで、東京地方裁判所から民事再生手続きの廃止決定を受けたということで、今後1か月後をめどに破産開始の決定を受ける見通しとなりました。
破産開始の決定を受ければ、会社としてのレナウンは清算されることになり、日本のアパレル産業を長くけん引してきた歴史に幕をおろすことになります。
-- NHK NEWS WEB