収賄などの罪に問われ、保釈されていた韓国のイ・ミョンバク(李明博)元大統領は、懲役17年の判決が確定したことを受け、2日に収監されました。
イ・ミョンバク元大統領は、2日午後2時前、保釈中に滞在していたソウル市内の自宅を出て、検察で手続きを済ませたあと、ソウル東部拘置所に到着し、再び収監されました。
このあと健康状態などを踏まえ、刑務所に移されるかどうか最終的に判断されるということです。
2013年まで5年間の任期を務めたイ元大統領は、みずからが実質的に所有していた自動車部品会社の訴訟費用を、財閥系企業のサムスン電子に肩代わりさせ、見返りにサムスン電子の会長に恩赦を与えたなどとして、収賄や横領などの罪に問われていました。
最高裁判所は10月29日に懲役17年と罰金130億ウォン、日本円で、およそ12億円、それに追徴金57億8000万ウォン余り、日本円で5億3000万円余りの支払いを命じた2審の判決を確定させました。
韓国の歴代の大統領経験者のうち、刑事事件で起訴されて実刑判決が確定したのはイ元大統領で4人目です。
保守系のイ元大統領は、革新系のムン・ジェイン(文在寅)政権による報復だと主張していて、判決のあと「法治が崩れた。韓国の未来が心配だ」とする声明を出しています。
-- NHK NEWS WEB