日本航空は、新型コロナウイルスの影響で悪化した財務基盤を強化するため、新たな株式を発行して市場から資金を調達する公募増資で、1679億円余りの資本増強を行うことを明らかにしました。
発表によりますと、日本航空は来月にかけて新たに1億株を発行し、国内外の市場から1679億円余りを調達する公募増資を行うということです。
公募増資は、経営破綻後の2012年に株式を再上場して以来、初めてです。
日本航空は、来年3月までの1年間のグループ全体の最終的な損益が2400億円以上の赤字の見通しとなるなど、厳しい経営環境が続いていて、今回の増資で財務基盤を強化するねらいです。
調達する資金は、有利子負債の削減や社債の返還のための費用のほか、将来の需要の回復を見据えて子会社の格安航空会社の航空機改修や、搭乗の際などに人と接触せずに手続きができる設備投資の費用などに充てるということです。
日本航空は、今回の公募増資に加えて、金融機関からの融資枠を今月中に1000億円積み増しして、合わせて3000億円を確保する計画で、資金繰りに万全を期したいとしています。
-- NHK NEWS WEB