「第一生命」の89歳の元社員が顧客からおよそ19億円を不正に集めていたとされる問題で、会社は、近く金融庁に提出する報告書に、再発防止を図るための新たな組織の設置を盛り込む方針です。
第一生命では、先月、山口県周南市にある拠点に在籍していた89歳の女性の元社員が、顧客に架空の取り引きを持ちかけ、少なくとも21人からおよそ19億円を不正に集めていた疑いのあることが明らかになりました。
この問題を受けて、金融庁は、法律に基づき詳しい経緯や原因などを報告するよう求める「報告徴求命令」を出し、第一生命は週明けにも報告書を提出することにしています。
関係者によりますと、報告書には、再発防止に向けて、不正が疑われる営業担当者を本社が直接監督する新たな組織を年度内に設けることなどを盛り込む方針だということです。
元社員は、保険の営業成績が優秀だったため、本来なら契約が更新されない85歳をすぎても「特別調査役」という肩書を与えられ、勤務し続けていたことも分かっていて、会社は、金融庁に報告書を提出したうえで、内容について公表することにしています。
-- NHK NEWS WEB