日本製鉄は来年3月までの1年間の最終的な損益が1700億円の赤字になるという見通しを初めて示しました。新型コロナウイルスの影響で落ち込んでいた自動車向けの需要が回復しているとして、赤字幅は中間決算より縮小するとしています。
日本製鉄のことし9月までの半年間の決算はグループ全体で、最終的な損益が1911億円の赤字となりました。
新型コロナウイルスの影響で自動車などの生産が落ち込み、世界的に鉄鋼の需要が減少するなどしたためです。
一方、来年3月までの1年間の業績では、最終的な損益が1700億円の赤字になるという見通しを初めて示しました。
ことし夏ごろから自動車向けの需要が回復しているとして、赤字幅は中間決算より縮小すると見込んでいます。
6日の電話会見で日本製鉄の宮本勝弘副社長は、「今後、需要がさらに回復すれば休止中の高炉を順次稼働させて対応していく」と述べました。
また、神戸製鋼所が発表した来年3月までの1年間の業績は、最終的な損益が150億円の赤字と、これまでの予想より、赤字幅が縮小する見通しで、大手鉄鋼メーカーの業績は持ち直しの兆しも見え始めています。
-- NHK NEWS WEB