新型コロナウイルスの影響で各地の学校で修学旅行の中止が相次ぐ中、教室と本来の訪問先をオンラインでつなぐなど、新たな形での修学旅行を模索する動きが広がっています。
このうち東京 町田市にある日本大学第三中学校では7日、3年生およそ110人が「バーチャル修学旅行」に参加しました。
本来の修学旅行は中止になりましたが、生徒たちは教室に用意された専用のゴーグルをスマートフォンにつなげると、訪れる予定だった京都や奈良の名所などおよそ10か所を疑似体験することができます。
ゴーグルはVR=仮想現実の技術を活用したもので、清水寺の舞台や奈良公園の鹿などが立体的に映し出されると、生徒たちは歓声を上げていました。
また、漆器に色を付ける体験では、京都にいる講師からテレビ会議システムを通じて指導を受けていました。
参加した男子生徒は「修学旅行の中止は残念でしたが、その場にいるような迫力を体験でき、いい思い出になりました」と話していました。
バーチャル修学旅行を企画した大手旅行会社のJTBには先月以降、30校近くから申し込みがあったということで、法人事業本部の神吉俊則さんは「修学旅行の気分を味わって、実際に現地に行ってみたいと思ってもらいたい。リアルな修学旅行が戻ることを祈っているが、新しい形についても研究を深めていきたい」と話していました。
こうしたオンラインでの修学旅行は近畿日本ツーリストも実施していて、新たな形での修学旅行を模索する動きが広がっています。
-- NHK NEWS WEB