日銀が先月下旬に開いた金融政策を決める会合で、ヨーロッパを中心に新型コロナウイルスの感染が再び拡大していることから、経済の回復ペースは、想定よりも緩やかになるという慎重な見方が相次いでいたことがわかりました。
日銀は、先月29日まで2日間開いた金融政策決定会合で、新型コロナウイルスの影響を受けた企業に対する資金繰り支援策を続け、大規模な金融緩和策も維持することを決めました。
この会合に出席した政策委員から出された主な意見が公表され、「感染症が再拡大するリスクが意識されるもとで、持ち直しのペースが緩やかなものにとどまる」といった意見をはじめ、経済の回復が想定よりも遅くなるという慎重な見方が相次ぎました。
また金融政策については、多くの委員が今の大規模な金融緩和策を続けていくことが望ましいという意見でしたが、「金融市場が急変する可能性には最大限の警戒を」とか、「デフレが定着する可能性があるため、金融政策運営上、注意を要する」といった懸念が示されました。
-- NHK NEWS WEB