西武ホールディングスのことし9月までの半年間の決算は、新型コロナウイルスの影響で鉄道やホテルの利用が落ち込んだことなどから、過去最大の390億円の最終赤字となりました。財務基盤を強化するため、子会社が優先株を発行して800億円の資本増強を行うことを正式に発表しました。
西武ホールディングスが12日発表したことし4月から9月までのグループ全体の中間決算は、売り上げにあたる営業収益が去年の同じ時期より47%減って1548億円、最終的な損益は390億円の赤字でした。
中間決算での最終赤字は9年ぶりで、赤字額は過去最大です。
新型コロナウイルスの影響で鉄道やバスの運賃収入が去年より30%余り、ホテルやレジャー事業の収入が去年より70%余り落ち込んだことが主な要因です。
また、来年3月までの1年間の業績予想では630億円の最終赤字を見込んでいます。
業績が悪化するなか、財務基盤を強化するため子会社の「西武鉄道」と「プリンスホテル」が、議決権がない代わりに配当が高い優先株を発行して取引銀行2行から合わせて800億円の出資を受けることを正式に発表しました。
会見で高橋薫常務は「来年度も厳しい経営環境が続くと見込まれるため、財務を強化し信頼感を高めたい」と述べました。
-- NHK NEWS WEB