去年11月、和歌山市のビルの工事現場で解体中の足場に使っていた鉄パイプが落下し近くを歩いていた男性が死亡した事故で、警察は安全対策が不十分だったとして、現場で作業を行っていた建設会社の社長ら2人を近く業務上過失致死の疑いで書類送検する方針です。
去年11月19日、和歌山市のビルの工事現場で12階の屋上付近に設置された足場の解体作業中に重さが5キロほどの鉄パイプが落下し、近くを歩いていた大阪・中央区の銀行員、板垣智之さん(26)が亡くなりました。
事故からまもなく1年となり、捜査関係者によりますとこれまでの警察の捜査で現場で作業をしていた建設会社の38歳の社長が、安全を確認せずに鉄パイプを固定する金具を外し落下させた疑いがあることが分かったということです。
また、現場では事故の4日前にも誤って鉄パイプが落下していたにもかかわらず防止対策を徹底していなかったということです。
警察は、事故は予見できたのに、必要な安全対策を十分に講じなかったことが死亡事故につながったとして、建設会社の社長と現場責任者を務めていた43歳の元請け業者を近く業務上過失致死の疑いで書類送検する方針です。
-- NHK NEWS WEB