企業が開発した民間の宇宙船としては世界で初めて運用段階に入る「クルードラゴン」の1号機が、日本人宇宙飛行士の野口聡一さんら4人を乗せて、日本時間の16日午前9時半前にアメリカから国際宇宙ステーションに向けて打ち上げられます。宇宙の商業利用が本格化する時代の始まりとして注目されています。
アメリカの民間企業、「スペースX」の宇宙船、「クルードラゴン」の1号機が、日本人宇宙飛行士の野口聡一さんとアメリカ人宇宙飛行士、合わせて4人を乗せて日本時間の16日午前9時27分にフロリダ州のケネディ宇宙センターから打ち上げられます。
NASA=アメリカ航空宇宙局によりますと、発射台周辺の天候は、にわか雨が予想されていて、打ち上げられる可能性は50%としています。
「クルードラゴン」は、NASA=アメリカ航空宇宙局の支援を受けて「スペースX」が開発したもので、民間の宇宙船としては世界で初めて運用段階に入り、アメリカと宇宙ステーションとの間を往復します。
「クルードラゴン」は17日、国際宇宙ステーションにドッキングする計画で、10年ぶり、3回目の宇宙飛行となる野口さんは、宇宙ステーションにおよそ6か月滞在し、科学実験などを行うことになっています。
今回の1号機には、新型コロナの感染拡大など、困難な状況に打ち勝つという意味を込めて、野口さんらが英語で「回復する力」を意味する「レジリエンス」という船名をつけています。
「クルードラゴン」は一般の人も乗ることが計画されていて、今回の打ち上げは、宇宙の商業利用が本格化する時代の始まりとして注目されています。
野口さんはこれまでに、「スペースシャトル」と「ソユーズ」に搭乗していて、今回で3つの異なるタイプの宇宙船に搭乗する初めての日本人飛行士になります。
1号機の打ち上げは、先月31日に行われる予定でしたが、一部のエンジンを交換するため延期され、さらに天気の影響で16日に延期されています。
-- NHK NEWS WEB